オンラインショップ「自作」のススメ!?

「お店の売り上げが上がらない、インターネット上で、商品を販売してみたい!」、でも「オンラインショップってどうやって立ち上げたらいいのかな?」と悩んでいるショップオーナーさんは、たくさんいるのではないでしょうか?

「くすくす(kuscs)」にご相談頂ければ、こう答えます!

<結論>
オンラインショップの構築・運営時における「問題」をある程度把握し、その「問題」に対する「対策」を理解できたら、「クラウド型ショッピングカート」を使って、さっさとお店を作ってしまいましょう!できれば「自力」で!

では、オンラインショップの問題とは何でしょうか?

オンラインショップ構築における問題

「オンラインショップ立ち上げ時に特に気をつけないといけないことは?」と質問を受けたら、

オンライン販売でも売れる「商品力・価格競争力」を持つ商品があるか?最初にどのECプラットフォームを選ぶか?

と答えると思います。それぞれの問題について簡単に説明させてください。

商品力・価格競争力の問題

オンライン販売を始める前に、そもそも「オンライン販売に適した商品を持っているか?作り出せるか?」を見極める必要があります。

オンラインショップ販売では、店頭販売に比べ、広範囲のお客様を相手にすることになります。また、オンラインショップのお客様の多くは競合店の商品・サービスを比較検討し、より良い条件の商品・サービスを購入されます。

まずは何と言っても商品力!

そんなシビアなオンラインのお客様を相手に、オンライン販売を成功させるためには、店頭販売以上に商品力が重要になります。オンラインショップでは商品の魅力を画像や文章を使って、分かりやすくお客様に伝える必要がありますが、商品やサービスに魅力が無ければ、訴求力の高い画像や文章を作ることさえ難しくなるからです。

例えば「【日本製】高品質の○○」、「【即納】今人気の○○」というような「キャッチ画像」や「タイトル」を商品ページに書けるような商品ラインナップを検討し準備する必要があります。

そしてやっぱり価格競争力!

業界にもよると思いますが、他店に比べ強力な「商品力」や「サービス力」を持って、商品をオンライン販売できるお店は意外と少ないのではないでしょうか?

「人気商品は仕入れ元からオンライン販売を禁止されている」とか、「定価が決められていて価格を下げることができない」とか、理由はいろいろあると思いますが、だいたい同じ内容、同じ価格帯の商品がオンライン上で多数販売されているのはよくあることだと思います。

同じ内容・価格の商品がオンライン上で多数販売されている場合、お客様は商品の配送料、ポイントなどで少しでも条件が良いサービスを提供できるお店を選択します。強いサービス力を持つ「Amazon」や「楽天市場」などのショッピングモール、それに「ヨドバシカメラ」のような大手量販店と比較し、価格競争で勝てない場合、その商品は売れないと思った方が安全です。それらの競合店と価格競争にならない仕組みを創り出す必要があります。

最初に選ぶプラットフォームの問題

オンラインショップ立ち上げ時の問題として、もうひとつクリアしないといけないのがオンラインショップの出店方法の問題です。

オンラインショップには多数の出店方法がある

オンラインショップの出店方法は、、、

  • 「フリマ」「ヤフオク」「メルカリ」などに代表されるフリーマーケットサービスを活用する?
  • 「Amazon」「楽天市場」などに代表されるオンラインショッピングモールへの出店?
  • 「BASE」「Shopify」「STORES」などに代表されるクラウド型ショッピングカートで自社ショップ立ち上げ?
  • 「EC-CUBE」に代表されるパッケージ型ショッピングカートシステムをフルカスタマイズし、基幹システムとデータ共有可能なECシステム構築!

などなど、ざっと数えただけでも十数種類の出店方法(≒ECプラットフォームの選択肢)があります。

また「ECプラットフォーム」には、提供する機能と価格が異なる「プラン」があり、この「プラットフォーム⇒プラン」の単位で、各ECプラットフォームを提供する企業が機能やサービスを競いあっています。

ECプラットフォームの選択にはある程度の知見が必要

ECプラットフォームは、構築作業量、運営コスト、売上高など、オンラインショップの成否に大きな影響を与えます。また最初に選ぶECプラットフォームには「とっつきやすさ、将来に向けた拡張性」などの要素が求められる傾向があります。

前述のように数あるプラットフォームの中から、これらの要素を満たす最適なECプラットフォームを見つけ出すためには、常に切磋琢磨し成長し続けているECプラットフォームの機能やサービスを把握し続けている必要があり、その動向の観察は、プロのECコンサルでも、かなり時間のかかる作業です。

本稿を見て自作を検討されているお店のオーナーさんは、おそらくそんなに時間を取れないと思うので、信頼のおける知見のある方、できれば数人に「ショップにあったECプラットフォーム」について相談することをオススメします。

オンラインショップ運営における問題

オンラインショップ作成前の段階で「オンラインショップ運営時のために把握しておかないといけないことは?」と質問を受けたら

  • オンラインショップ運営の手間とスキルの問題

ですね!と答えると思います。それぞれの問題について簡単に説明します。

オンラインショップ運営の手間の問題

オンラインショップをオープンし新しく運営を始める場合、オンライン販売の専任スタッフを配置することは、多くの場合難しいのではないでしょうか?

おそらくスタッフのうちの誰かが、今までの業務と兼任でオンラインショップの運営を担当することになると思います。

そこで注意する必要があるのが、オンラインショップ運営に必要な手間の問題です。どれぐらいの手間が必要になるかを把握せずに、オンライン販売を始めてしまうと、兼任スタッフの既存業務を圧迫するだけでなく、在庫切れや発送遅延などでオンラインショップの信頼を失いかねません。なによりも担当スタッフが忙しすぎては、オンラインショップを運営するモチベーションがあがりません。

オンラインショップの運営で発生する作業

オンライン販売という新たな商流ができるということは、

  • 今までと違う広範囲の客層(顧客)に対し、商品やサービスを公開し
  • WEBやSNSを使って多くの人に知ってもらい
  • インターネット上で24時間購入してもらえるシステムを運用し
  • オンラインショップの販売状況を把握して改善する

というような、新たな作業が継続して発生することになります。

もっと具体的な作業で言い直すと

  • 全国のお客様をリサーチしながら、ニーズにあった商品を企画・開発する作業
  • 商品の魅力を伝える静止画や動画を準備(撮影)し、ライティングし、商品ページにまとめる作業
  • ブログ、facebook/Instagram/Twitterなどに投稿し、お店や商品ページに集客する作業
  • 注文がきたら受注処理を行い、商品を梱包発送し、在庫管理を行う作業
  • Googleアナリティクスでアクセス解析を行い、オンラインショップを改善する作業

このような作業を日ごろの業務に加えて行うことになることを把握し、無理がでないように対策をたてる必要があります。

オンラインショップ運営スキルの問題

更に言うと、このようなオンラインショップ運営に直接関係する作業に加えて、オンライン販売に必要なツールの使い方、変化し続けるマーケティング・分析評価方法など、オンラインショップを運営するにはたくさんのスキルを継続的に勉強する時間も必要になります。

「自力でオンラインショップを成功に導くためには、それなりに仕事が増えて、勉強時間もふえる」ということを良く理解し、人的リソースや業務を見直すなどの対策を立てる必要があります。

お店のスタッフが、この勉強時間とモチベーションを、うまく維持継続できる仕組みを作れるかどうかが、オンラインショップの成否の分かれ道になります。

オンラインショップを上手に軌道に乗せるためには?

ここまで記事を読んで「いや〜、そんなのできないよ」と思ったお店のオーナーさんは、正直、自力でオンラインショップを作ろうと考えない方が良いかもしれません。「既存の店頭販売に注力する」もしくは、「少々費用が掛かってもオンラインショップをプロに任せる」ことを考えたほうが良いでしょう。

「大変なのは分かってる、それでもお店の利益を上げるため何とかオンラインショップを作りたい!」そんな強い思いをもったショップオーナーさんは次の段落に進んでください。「自力でのオンラインショップ作成」を成功させる基本方針を説明します。

方針1)可能な限り「商品力」を上げる工夫をする!

もっとも重要なことは「強い商品」を準備することです。独占販売権を持つ人気商品や自社開発した魅力的な商品を持つことができれば、過度な値下げ競争や過剰サービスの必要がなくなり、オンライン販売が成功する確率が上がります。

「強い商品」をどうしても仕入れることができない場合、お客様のニーズと利用される状況を研究し、特定のシチュエーションにおいて魅力的な「商品セット」を作ったり、独自のアフターサービスを付けて安心感を与えたりし、商品力アップを考えてください。

オンラインショップを立ち上げる前に、自信を持ってオンライン販売できる商品ができるまで、じっくり商品やサービスを検討してください。

方針2)クラウド型ショッピングカートを選択する!

商品ラインナップに自信が持てたら、ECプラットフォームの選択です。ここは詳しい人に相談して、貴方のお店にあったECプラットフォームを選択することをオススメします。

比較的小規模なお店の場合、「くすくす(kuscs)」では「クラウド型ショッピングカート」を使って、オンラインショップを始めることをオススメします。

「BASE」や「Shopify」に代表されるクラウド型ショッピングカートは、高機能・低価格化が進み、5,000円/月程度の予算感で、十分なショッピング機能を持つオンラインショップのオーナーになることができます。

クラウド型ショッピングカートは、画面操作イメージの付いた公式オンラインマニュアルがしっかりしており、ユーザーコミュニティーも活発なので、検索すれば大抵のことは解決できます。「自作」には非常にとっつきやすいECプラットフォームです。

またクラウド型のオンラインショップは運営スタッフの成長に合わせて、「Amazon」や「楽天市場」などのオンラインショッピングモールと連携したり、SNS上で商品を販売したりというように、複数のお店をインターネット上に出店しスケールアップすることにより、売り上げアップを実現できるように設計されています。

もしECプラットフォームの選択で迷っているなら!クラウド型ショッピングカートを選択しオンライショップを自作してしまいましょう!

方針3)オンラインショップ運営をみんなで楽しめる環境づくりをする!

オンラインショップは始める(構築)よりも育てる方(運営)が大変です。オンライショップを育てるために、大事なことは「決裁権を持つショップオーナーがオンラインショップの運営を主導」することです。

そして次に大事な事は、「オンラインショップ運営が楽しいと思えるような環境づくりに重点を置く」ことです。

ショップオーナが毎日遊び感覚でオンライショップの運営に取り組む時間を確保し、運営を実践し、他のスタッフを巻き込むことができれば、お店のスタッフみんなで増えた業務をうまく分担できオンラインショップを無理なく運営する体制をつくり易くなります。

みんなでオンラインショップの運営をするようになれば、オンラインショップの運営に必要なスキルアップも早くなります。

習得しないといけないスキルは沢山あります。下表「オンラインショップ運営スキル一覧」に必要なスキルをまとめていますので、スタッフみんなで分担して、楽しみながら修得していってください。ちなみに私の場合、2時間以上は集中できないので、毎日2時間スキルの習得時間を確保しています。

スキル 修得方法
ライティングスキル まずは商品をわかりやすく説明する文書を書けるようになる必要があります。 書籍やWEBサイトで文章の書き方を勉強してください。
撮影・編集スキル 次にカメラや照明を駆使して、商品紹介やSNSマーケティングなどに必要な写真や動画を撮影し、編集できるようになることをオススメします。(高いカメラは必ずしも必要ではありません。最近はスマホカメラを駆使してきれいな写真や動画を作る人もたくさんいます。) Adobe Photoshopなどの画像編集ソフトを利用すれば商品写真をより魅力的に加工することができますので是非勉強してください。 またもし可能ならば、Davinci Resolveなどの動画編集ソフトを利用して、商品説明動画を作成できるようになれば、よりリアルに商品の魅力を伝えられるようになります。
マーケティングスキル オンラインショップが立ち上がったら、ホームページやブログなどのWEBページ、facebookやInstagram、Twitter、LINE、Pinterestなどの拡散力の高いSNS、YouTubeやTikTokなどの動画サイトなど、まずは無料で集客できるメディアに自分の商品説明を投稿する方法を勉強してください。一気にすべてのSNSを開設することは難しいので、スタッフひとりづつに担当を割り振るなどして、無理せずメディアに投稿してもらえるような体制を作ることをオススメします。
解析・評価スキル オンラインショップ で販売を開始したら、必ずGoogleアナリティクス(ウェブマスターツール)など利用して、オンラインショップへのアクセス状況を把握し改善する必要があります。Googleアナリティクスは王道の解析ソフトなので、書籍やブログ、YouTubeなどで多くの解説が見つかります。自分がやりやすい方法を見つけて勉強してください。 勉強のポイントとしては、どんな数値を知りたいのかを明確にしてから、その解析方法を紹介している解説を探し勉強すると修得が早くなると思います。
オンラインショップ運営スキル一覧

まとめ

  • 何よりもまずは「強い商品ラインナップ」を作ること。
  • ECプラットフォームにはクラウド型を選択し、小さく早く始めること。
  • オンラインショップ運営が楽しいと思えるような環境づくりに重点を置くこと。

どうでしょうか、、、ここまでこの記事を見て、よし自力でやってみようと思われたショップオーナー様は、自力でオンラインショップ運営できる可能性が高い方だと思います。是非チャレンジしてみてください。

また、もしよければ「くすくす(kuscs)」の以下のコンサルティングサービスをご利用ください。一人より二人で勉強したほうが楽しいし、習熟は早いと思います。

オンラインショップ「自作」で困った場合の質問フォーム

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    いやいや、オンラインショップを始めたい気持ちはあるけれども、そこまでの時間をかけて、自分で勉強するつもりは無い、、、という方も多いのではないでしょうか?

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