EC構築の方法
オンラインショップの出店方法は、以下の二つ、もしくはその組み合わせ!
現在一般的なお店が、新しくオンラインショップを出店したいと思ったとき、その出店方法は、以下の3つになることが多いと思います。
- オンラインショッピングモールに出店
- 自社のネットショップ作成
- オンラインショッピングモールに出店+自社のネットショップ作成
オンラインショッピングモールに出店
一つ目は、「Amazon」や「楽天市場」などのオンラインショッピングモールに出店する方法です。
お店で販売している商品の価格競争力に自信があり、商品・在庫管理がしっかりできる体制がある場合、オンラインショッピングモールに出店することをおすすめします。
特に、ある程度ニーズのある商品を自社開発したり、独占販売権をもっていたりする場合、既にお客様がたくさんアクセスしているショッピングモールを使えば、早期に売上アップすることができると思います。
自社のネットショップ作成
二つ目は、 「BASE」「STORES」「Shopify」 などのクラウド型のECプラットフォームを利用して、ネットショップを作成する方法です。
例えば、
- 独自開発した商品を、開発ストーリーを含めて、ブランディングしながら売りたい
- 当初はあまり予算もかけられないので、できるだけ費用をかけずに小さく始めたい
そんな場合は、オンラインショップのカスタマイズがしやすく、ランニングコストも低い、クラウド型のECプラットフォームが最適です。
オンラインショッピングモールに出店+自社のネットショップ作成
三つ目は、これらの組み合わせです。
オンラインショップ運営にある程度、予算と労力をかける余裕があれば、「ショッピングモールへの出店」と「自社のネットショップ作成」の両方を行い、複数のオンラインショップを運営するという方法もあります。
オンラインショップでの売り上げを伸ばしたい場合、この方法は王道と言えると思います。
当社が小規模なお店におすすめするEC構築方法
この3つのオンラインショップ出店方法のうち、比較的小規模なお店が初めてインターネットに出店する場合、おすすめしたい方法は、二つ目の「自社のネットショップ作成」を自力で始める方法です。
最初は小さく出店し、オンラインショップとスタッフの成長にあわせて、モール+クラウド型のようにECプラットフォームを組み合わせ、オンラインショップを拡大する。
おすすめする理由は、
小さいお店が、無理な投資をしてお洒落で高機能なネットショップを作っても、運用するスタッフの気持ちの準備や運用スキルがついてこなくては、折角のオンラインショップが期待通りの成果をあげれないことが多いからです。
最初は小さくて、低機能でも、自力で苦労しながらネットショップを作成した経験は、構築の後、オンラインショップを運用するときに必ず生きてきます。ネットショップ作成で難しいところが出てこれば、その部分だけ、プロにお願いすることにより外注費用を削ることができます。これが予算の少ない小規模なお店がオンラインショップで成功する近道だと思います。
EC構築作業(クラウド型ECプラットフォームの場合)
最近のクラウド型ECプラットフォームは、素人がオンラインショップを構築、運営できるぐらい、本当にうまく設計されています。一度、「BASE」「STORES」「Shopify」の公式サイトを見てください。
事例や機能の紹介に加えて、画面操作がわかるレベルまで記載された「ストア開設ガイド」まで準備されていて、自分で「ネットショップ作成できそう?」じゃありませんか?
自力でネットショップを作成する場合、時間がかかることが一番の問題です。
少なく見積もっても80時間ぐらいの時間を見ておいた方が良いと思いますが、「パソコン作業は得意!」という方は、是非、自力で「ネットショップ作成」にチャレンジしてみてください。
EC構築工程
それでは、当社がおすすめしているクラウド型ECプラットフォームを使って、自力でネットショップを作成する場合の作業の流れを見てみましょう。
EC構築のプロがオンラインショップを構築する場合、たいてい所属するプロジェクトによって決められた工程があり、その工程に沿って作業しています。実のところ、プロでなくとも工程に沿って作業すれば、ある程度しっかりとしたネットショップが作成できてしまいます。
EC構築作業工程の例として、下表「EC構築の工程および工程ごとの作業」に、当社が比較的小さなオンラインショップを構築するときに利用している工程表を公開します。
EC構築の工程と作業を頭に入れてください。
工程 | 作業 | 説明 |
---|---|---|
企画 | ||
ECでやりたいことの整理 | ECを利用してやりたいこと、得たい成果を整理 | |
売上、費用シミュレーション | オンラインショップの予想売上、および 運営にかかる概算費用をシミュレーション | |
ECプラットフォーム決定 | クラウド型ECプラットフォームを 「BASE」「STORES」「Shopify」などから選定 | |
目標設定 | やりたいこととシミュレーション結果を見ながら オンラインショップの年間目標を決定 | |
設計 | ||
ドメイン・メールサーバー契約/設定 | オンラインショップで必須となる独自ドメインと、 メールサーバーの契約と設定 | |
Googleアカウント取得、マイビジネス登録/設定 | アクセス解析で必須となるGoogleアカウントの取得 無料マーケティングの要、Googleマイビジネス登録 | |
SNSアカウント取得/設定 | facebook/Instagram/Twitter/Pinterestなどの アカウント取得および設定 | |
サイトデザイン | ロゴ/fabicon/キャッチ/SNS用バナーなど ショップの飾りつけに必要なイメージを作成 | |
ライティング | トップ、カテゴリトップ、お問合せページ、 通知メールなどに掲載する文章の作成 | |
法務関連コンテンツ検討 | 利用規約、商取引法表示、プライバシーポリシー、 配送ポリシーなどの検討 | |
構築 | ||
ECプラットフォーム初期設定 | クラウド型ECプラットフォーム 「BASE」「STORES」「Shopify」 などの初期設定 | |
テーマ設定、カスタマイズ | トップ/商品/固定ページなどのテーマを設定、 必要に応じてカスタマイズ | |
商品カテゴリ、商品情報登録 | 商品カテゴリ登録、カテゴリページ作成、商品撮影、 売価計算、商品情報を登録、商品ページ作成などの実施 | |
オプション機能追加 | オンラインショップ運営に必要となる アプリケーションを追加導入/設定 | |
公開 | ||
テスト | 在庫管理、商品閲覧、会員登録、注文、発送、 追加したオプション機能などのテスト | |
最終調整 | テストの結果、気になった部分を修正 | |
決済システム契約/公開 | クレジットカードや電子マネー決済システムを契約 オンラインショップを公開 |
「企画」工程
「企画~設計~構築~公開」までの工程と作業が頭に入ったら、まずは「企画」工程の作業を実施します。
この工程の作業の前に、特に注意したいことは「やりたいこと」「目標」「売上予測」「費用予測」の作業を飛ばさないことです。
作って終わりのEC構築業者にネットショップ作成を頼んだ場合、この企画工程の作業をECプラットフォームの選定だけで終わらせてしまう場合があるようです。
確かに、「やりたいこと」「目標」「売上予測」「費用予測」を明確にしなくてもオンラインショップを構築することは可能です。
ただ、クラウド型のオンラインショップはモール型に比べて、オンラインショップの集客が簡単ではなく、はじめは、なかなか商品が売れません。当然売り上げが立たず不安な状態になる確率が高い出店方法になります。
そのような状態の中で自分の気持ち(経営判断)がブレないようにするためには、予想売り上げと、費用感を把握したうえで、しっかり目標を設定しておくことにより、現状が予想通りなのか、そうでないのかを判断しやすくすることが重要になります。
最低でも、毎月の固定費はいくらかかるのか、年間いくら売り上げ、利益をいくら出せばよいのかを、しっかり目標設定してください。
当社では、初年度はスタッフに過度な負担をかけないように、オンラインショップの運営を趣味として楽しむくらいの気持ちで、くれぐれも無理のない目標設定にすることをおすすめします。
目標とする年間売上が決まれば、それを達成するために実施するマーケティング施策も検討しましょう。
といっても、オンラインショップの導入初期段階では、お客様に商品を購入してもらうためのしくみや、オンラインショップの状態を解析し評価するための準備ができていないことが多いので、有料広告は極力利用せずに、オンラインショップのブログや無料のSNSを活用したマーケティングを考えてください。
またそのマーケティングを行う具体的な作業を明確にするために、この段階でECプラットフォームを決めてしまい、作業が見えた段階で、マーケティングにかかる費用(主に人件費)も含めて、費用シミュレーションしておきましょう。
「設計」工程
「企画」が終わったら、次に行うのが「設計」工程の作業になります。設計工程では、次の「構築」工程で必要となる。ドメインやメールサーバーの契約、各種アカウント設定、コンテンツの準備を行います。これらの作業を行うにつれて、オンラインショップの外観や運用方法のイメージが出来上がっていきます。
この工程の作業をひとつづつ説明したいと思います。
ドメイン・メールサーバー契約/設定
ドメインやメールサーバーを契約し既に独自ドメインを持たれている場合は、そのドメインを使えます。
独自ドメインを持っていない場合は「お名前.com」「XserverDomain」「ムームードメイン」「さくらのドメイン」などが有名ですが、サービス内容、価格だけでなく、構築しようとしているECプラットフォームの初期設定方法を説明されたWEBページが存在するか、困ったときサポートしてもらえそうか等のアフター面も考慮にいれて検討することをおすすめします。
Googleアカウント取得、マイビジネス登録/設定
Googleアカウントはテスト用のメールアドレスの確保やアクセス解析、後述するGoogleマイビジネスへの登録などに必須となるアカウントです。必ず取得する必要があります。
Googleマイビジネスはクラウド型ECプラットフォームを自力で立ち上げる場合、特に重要となるサービスです。Google検索やGoogleマップなどへのお店の情報掲載(リアル・オンラインショップへの誘導)をはじめ、Googleショッピングへの商品掲載や、口コミ情報の管理などなど、お店の運用をサポートしてくれる超強力なツールを無償で提供してくれます。初心者にとっては、サービス内容を理解するだけでも大変だとは思いますが、とても重要な作業となるので、時間をかけて、あなたのお店用に設定していってください。
SNSアカウント取得/設定
昔はオンラインショップのマーケティングと言えば、SEOとGoogleやYahoo!広告によるマーケティングが主流でした。しかし最近はより手軽なSNSマーケティングの重要性が増し、多くのオンラインショップがSNSを活用して集客を行っています。
SNSサービスは、代表的なものだけでも、グループ作りがしやすく商品サムネを出せる「facebook(ビジネスアカウント)」、固定ファンを作りやすく発信しやすい「Instagram」、口コミによる拡散力の強い「Twitter」など、それぞれ特色があり、これらの特色をうまく活用しマーケティングをすることにより、安定した集客が見込めるようになります。
当社では、無理なくマーケティングに活用できる範囲、例えばスタッフ一人につきSNSひとつ程度で、お店の商品や活動をアピールするために必要なアカウントを取得設定することをおすすめします。
デザイン
ロゴ/ファビコン/キャッチ/SNS用バナーなど、オンラインショップの飾りつけに必要なイメージを準備します。この作業は正直デザインセンスがないと厳しいと思います。
デザインセンスに自信がある場合は、少し高いのですが「Adobe Photoshop」という業界標準のアプリケーションのライセンス(フォトプラン)を購入してオンラインショップのデザインにチャレンジしてみてください。
「Photoshop」は、長年にわたって積み上げられた奥深いデザイン機能群に加えて、「Adobeフォント」で沢山のフォントを自由に使えるだけでなく、定期的なメールマガジン等で、実用的なPhotoshopを使ったデザイン方法などを配信してくれるので、オリジナルのコンテンツづくりがとても楽になります。
デザインセンスに自信がない場合は、「hatchful」「Canva」「ロゴショップ」などのサービスを利用して、ロゴやバナーを簡単に作るという手もあります。
ただ「お店の個性を表現してブランディングしたい」場合が多い、クラウド型ECプラットフォーム自作派の場合、そのデザイン要件を満たすものはなかなかできないと思うので、可能ならば、デザイナーにデザイン作業を依頼することをおすすめします。
ライティング
画像や動画などのビジュアル要素に加えて、キャッチコピーや文章のライティング作業は、非常に重要です。
よくできているオンラインショップは、以下のような目的を達成できる文章になっています。
- 検索エンジンに上位表示するため(SEO)
- 検索エンジンで上位表示された検索結果をクリックしてもらうため(SEO)
- オンラインショップの訪問者を適切に商品ページに誘導するため(LPO)
- 商品やサービスの強みを正確に理解して購入してもらうため(CRO)
- そして安心して楽しくショッピングしてもらうため(UX)
しかし、そんな素晴らしい文章は始めからできるものではありません。まずはお客様が商品を購入する際に必要十分な情報を掲載するだけの文章を作成し、最低限正確な情報になっているかのみ確認してください。
自力でオンラインショップを立ち上げる場合、よほどのことが無い限り、初期の訪問者はそれほど多くないと思います。ライティングの最適化(上記のリストでカッコ書きしている「SEO」「LPO」「CRO」)はオンラインショップが立ち上がってから、腰を据えてじっくり行うというぐらいの割り切りを持って良いと思います。
ちなみに、コンテンツ準備は「オンラインショップのメイン作業」と言えるぐらい、相当の労力がかかる作業です。Shopifyブログなどが提供してくれている売れる商品ページ記事「売れる商品ぺージとは?傑出した海外の事例16選とその理由」などを参考に、時間をかけて無理せず、ひとつづつコンテンツを作っていきましょう。
法務関連コンテンツ検討
「設計」工程作業の最後にすることは 、オンラインショップの利用規約、商取引法表示、プライバシーポリシー、配送ポリシー、返金ポリシーなどの検討および文書作成になります。
これらの規約やポリシーは、オンラインショップを利用した商品取引における規則です。お店の信頼性を担保し、お客様の個人情報を守るとともに、もしお客様との間で何かトラブルが発生した場合、お店を守る盾にもなります。
法務関連のコンテンツを検討する場合、司法書士や行政書士に相談し、内容を確認してもらうことをおすすめします。もし難しい場合は、同種のオンラインショップの記載事項を、数店舗以上参考にしながら、しっかり内容を検討してドキュメント化しましょう。
「構築」工程
「設計」工程が終わると、いよいよECプラットフォームを作る「構築」工程の作業に入ります。
ECプラットフォーム初期設定
まずは、ここまでの設計工程で準備してきたドメイン・メール・アカウント、画像や文章などのコンテンツを利用して、クラウド型ECプラットフォーム(「BASE」「STORES」「Shopify」)の初期設定を行います。
といっても初期設定の画面操作はプラットフォームごとに異なるため、説明は各プラットフォームが提供してくれている説明資料にお任せします。
以下に各プラットフォームが提供している初期設定ガイドへのリンクを置いているので、ご自分が選定したプラットフォームのガイドを参照して初期設定を行ってください。
クラウド型ECプラットフォームは説明も丁寧なので、いくつかの項目で、苦労することはあると思いますが、なんとかオンラインショップの初期設定をすることができると思います。
テーマ設定、カスタマイズ
初期設定が完了すれば、とりあえず自分のオンラインショップが閲覧できるようになっていると思います。
テーマ設定、カスタマイズ作業では、このオンラインショップの見た目を大きく変更するためのしくみ(テーマ)を設定していきます。
クラウド型のECプラットフォームには無料・有料のテーマが複数あり、無料テーマを選んでもそれなりの見た目を持つオンラインショップがデザイン費用無料で出来てしまいます。一方の有料テーマは、より個性的なデザインで、いろんな改善が施されていて、余計なカスタマイズをする必要がなくなる傾向があります。
テーマはデザインだけでなく運用面にも影響することがあるので、無料・有料を問わず、いろんなテーマを試用して自分のフィーリングに合うテーマを選んでください。
いろんなテーマを試用してテーマが決まっても、デザインや機能面でどうしても気に入らない部分が出てくる場合があります。この気に入らない部分をいいように変更することをカスタマイズと呼びます。
カスタマイズは、ECプラットフォームが指定するコードで、テーマが提供するテンプレートを直接編集するため、自分の好みに合わせて自由にオンラインショップを変更できるメリットがあります。
しかし一方で、ECプラットフォームが指定するコードを習得する必要があるため難易度が上がるうえに、テーマアップデートに合わせて更新が必要になるなど、運用面で面倒になることもあります。
当社がおすすめするクラウド型ECプラットフォームを使ったネットショップ作成では、カスタマイズは極力最小限にとどめ、構築と運用の手間を省くことをおすすめしています。
テーマを変更しカスタマイズしたオンラインショップは如何ですか?納得のいくものになっていますか?
ここで満足と言えれば気持ちよく次の作業に移れるのですが、そうでない場合も多いと思います。満足いかない場合、少しめんどくさいと感じるかもしれませんが、満足いかない部分を課題として文章に落とし、課題一覧表にまとめることをおすすめします。
この工程に拘わらず、ネットショップ作成中には沢山の課題が発生します。発生した課題にいちいち対応していると、オンラインショップをなかなかオープンできなくなります。
クラウド型のECプラットフォームに始めから多数の訪問者がくることはほどんどないので、オンラインショップ公開後に、本格的に課題対応することを前提として、ネットショップ作成中(オンラインショップオープン前)は、課題一覧表の中からどうしても対応しないといけないものだけに絞って対応し、公開を急ぐことを心がけてください。
商品カテゴリ、商品情報登録
ここまでの作業で、オンラインショップの外観は、大体出来上がっています。商品カテゴリ、商品情報登録作業では、オンラインショップの中身となる商品情報を登録していきます。
登録する前に、しつこいようですがクラウド型のECプラットフォームは小さく始めてください。公開してから商品を増やすことを前提に、オンラインショップを早く公開することに重点を置き、当初の商品数は最小限の商品点数に絞ってください。
あと商品カテゴリページ、商品説明ページのテンプレートを作っておくことをおすすめします。これにより商品登録のスピードが上がるだけでなく、商品説明の粒度が揃って読みやすくなると思います。
オプション機能追加
構築工程の最後の作業として行うのがオプション機能の追加です。
オンラインショップにオプション機能を追加するには、いろいろな方法がありますが、初期はECプラットフォームが提供するアプリストアから、必要最低限のアプリをインストールするぐらいにしておくことをおすすめします。
というのも、アプリケーションにはマーケティングには欠かせないメール配信を強化してくれるもの、固定ページのコンテンツを作りやすくしてくれるもの、フルフィルメントを支援してくれるサービスに接続してくれるものなど、公式、非公式を合わせるとかなりの数のアプリケーションが存在し、それらの使い方を知るだけでも相当手間がかかるからです。
ここでも、まずはオンラインショップを公開することを優先し、どうしてもその機能がないと不便と感じた時だけアプリケーションを追加することをおすすめします。
「公開」工程
「構築」工程が終わったら、いよいよオンラインショップの公開作業を行う工程に移ります。
テスト
「公開」工程でまず行う事は、構築したオンラインショップのテストです。
本来ECプラットフォームを含む、WEBシステムのテストは、機能、システム、運用、ブラウザ・端末、脆弱性、負荷、ユーザービリティなどなど多岐にわたるため、システムを作るのにかけた時間と同じぐらいの時間をかけて実施するぐらい大変なものでした。
しかしクラウド型ECプラットフォームの場合、殆どの試験は、ECプラットフォームやテーマの提供会社が実施してくれているので、ネットショップ作成中に皆さんがチェックすべき項目は、それほど多くありません。
加えて、ネットショップを自力作成する場合、小さく始めて、育てることが前提なので、テストは必要十分(特にお金とポリシーに影響するところ)にとどめ、残りは公開してから日々運用で修正するぐらいの気持ちで、取り組むことをおすすめします。
具体的には、下表「おすすめテスト項目」のような項目をチェックし、オンラインショップの見た目が恥ずかしいものになっていことと、オンラインショップでちゃんと商売できることを確認してください。
項目 | 確認内容 |
---|---|
ショッピング | お客様目線で、サイトに訪問し、商品を選び、購入できるか? (できれば周囲の人に協力してもらいテストすること) |
注文管理 | お店目線で、お客様から注文が入った時、受注処理やクレーム対応ができるか? |
配送・在庫管理 | 注文がきたら商品を梱包し、ポリシーにそって、配送できるか、在庫数を管理できるか? |
最低限の体裁 | PC、スマホ、タブレットでちゃんと表示されるか?誤字・脱字、リンク切れがないか? |
最低限の機能 | 注文処理や、問い合わせフォームからの通知(メール)が届くか? |
テスト作業の補足として、上記の「 おすすめテスト項目 」に入っていなくても、気付いたことがあれば課題一覧表に追加するようにしてください。そうすることにより運用時にひとつづつ改善できるようになるだけでなく、頻繁なページ改善により、検索結果の上位表示がしやすくなり、集客数アップを望めます。
最終調整
テスト作業が終わったら、あくまでも、小さく、早く公開することを考えて「おすすめテスト項目」に上げた項目のみ修正を行ってください。
ただし、お金とポリシーに影響する修正をおこなった場合、必ず再テストを実施し、期待通りの結果を得られるようになっているかを確実に確認してください。
決済システム契約/公開
最終修正が終われば、決済システムを本番モードに切り替えて、いよいよオンラインショップを公開します。
オンラインショップを公開したら、まずは簡単に集客が期待できる 以下のようなGoogle系サービスへの登録を、なるべく早く行うことをおすすめします。
- 「Google Search Console」にオンラインショップのサイトマップ追加
- 「Googleマイビジネス」にオンラインショップのURL登録
- 「Googleマップ」にオンラインショップのURL登録
この他にも、地域コミュニティサイト、業界のポータルサイトなど、ネットショップURLを登録できるものには積極的にURLの登録を行ってください。
また、設計段階で設定したSNSアカウントに、オンラインショップのURLを設定し、オンラインショップがオープンしたことを投稿することも忘れずに行ってください。
以上の作業で無事にお店が公開できるはずです。
文章を読むだけでも結構大変だとは思いますが、実際の作業には、もっと時間がかかります。時間を短縮するためにも、わからないことがあれば、ページ下部の相談フォームから質問を受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。
自力で「ネットショップ作成」における問題
コンテンツ準備の問題
簡単にオンラインショップが作れることが売りであるクラウド型ECプラットフォームになっても、オンラインショップの飾りつけや商品説明に必要なコンテンツ作成の難易度は、オンラインショップが利用されるようになってから今までの間、あまり変わっていません。
変わったと言えば、
- 昔よりはるかに簡単に参考となるいろんなコンテンツを見れるようになったこと
- きれいな画質で写真や動画を撮影できるようになったこと
- 色んなフォントが簡単に試し、使えるようになったこと
- 動画やVRなど様々な表現でコンテンツを準備できるようになったこと
- 自動翻訳ができ、ローカライズ機能が充実し、世界を相手に商売できるようになったこと
- オーサリングソフトの機能が増え、使いやすくなったこと
- etc
どちらかというと、コンテンツの質をたかめ、量を増やす方向に環境は変化しており、コンテンツ準備にかかる負担は増加傾向と感じます。
一方、オンラインショップにおいて、コンテンツの質量、もっと言えばコンテンツの新鮮さは、お客さんに商品を買ってもらう上で、とても重要な要素となります。
これらのコンテンツを準備する時間をいかにして確保するか、どうやって効率よく良質なコンテンツを作成するかが、現在のオンラインショップづくりにおいて、一番大きな問題になります。
オンラインショップ運用における「解析、改善、マーケティング」の問題
小さく始め大きく育てる方針で作成したオンラインショップにおいて、オンラインショップ公開後の運用における改善は必須事項であり、PDCA(Plan-Do-Check-Action)の改善サイクルを着実に回せるか否かが、オンラインショップ成功の分かれ道になります。
そこで問題になるのが以下のような項目になります。
- オンラインショップの現状をどのように解析し評価するか
- どのようにしてサイトを改善するか
- どういうマーケティング施策を打つか
ただこれらの項目を理解し、実行可能な作業レベルまで落として、問題を解決していくためには、解析やマーケティングのスキルが求められるため、スタッフの少ない小規模店舗においては、多くの場合、スキル不足の問題が発生してしまいます。
解析やマーケティングスキルは、書籍やインターネットで情報を得ながら独学することも可能ですが、そもそもスタッフが少ないと、一人の勉強にかかる負担が大きくなりすぎてしまいます。
これらの問題を整理すると、負担になる作業を行うためのモチベーションの維持と時間の確保をどうするかが問題になると思います。
自力?で、ネットショップ作成するコツ!?
ではこれらの問題を解決し、オンラインショップを成功させるための対策をいくつかご紹介します。
作業を分解して、要素技術を勉強する!
まずは作業を「できそうなこと」と「できそうにないこと」に分割し、「できそうなこと」から、勉強してみてください。勉強してひとつクリアすると、なんだか楽しくなり、さらに挑戦したくなるものです。
ここにあげているクラウド型ECプラットフォームならば、インターネット上に必要な情報が必ず掲載されています。モチベーションさえあれば必ず要素技術を理解し、できる作業がひとつづつ増えていくと思います。
なるべく沢山、周囲の人を巻き込む!
一人で勉強するのは、結構つらいし、少し詰まると、なかなか作業が進まなくなります。そんな時に相談できる仲間(スタッフ)がいると、気分がまぎれ、新しいアイデアが沸いてきます。「できそうにないこと」も仲間がクリアできるかもしれませんし、そうやって仲間と少しづつ作業を分担することができるようになると、オンラインショップ立ち上げ後の運用体制確保にも役立ちます。
そういう意味でも、始めは遊び感覚で、小さなお店を楽しく立ち上げるために何をすれば良いかを考えてみてください。例えば、郊外で商品の撮影会をしてみるとか?スタッフの笑顔の写真を集めてみるとか?とにかくオンラインショップを楽しむ環境づくりに力を入れて、ネットショップ作成の輪を広げてみてください。
できそうにないことは、さっさと諦め、プロに任せる!
もはや「自力でネットショップ作成」ではなくなりますが、なかなかうまくできないことをずっと考えていると、ネットショップ作成を楽しむことができません。費用が不足する場合でも、フェアトレードの精神さえあれば、相談にのってくれるプロは必ずいます。自分では「できないこと」は、おそれずプロに相談してみることも、ひとつの手だと思います。
「自力でのネットショップ作成」を支援する「EC構築」サービス
決まった形のない「EC構築」サービス
当社の「EC構築」サービスには決まった形がありません。請負費用も無料〜500万円程度までと幅があります。
当社では、ネットショップ作成において皆様が「できないこと」の相談を受けて臨機応変に対応するサービスを行っています。ご相談からお見積りまでは無料で承っていますので、「EC構築サービスに関するご相談」より、お気軽にご相談ください。
EC構築サービスに関するご相談
EC構築サービスに関するご相談は無料でおこなっております。以下のフォームからお気軽にご相談ください。